自治体窓口DXって何?

自治体の窓口では、引っ越し、子育て、福祉、税金など、さまざまな手続きが行われます。これまでの窓口では、住民が何度も同じ内容を書いたり、複数の窓口を回ったりする負担がありました。

デジタル庁は、自治体窓口DXとして「書かないワンストップ窓口」を推進しています。デジタル庁の説明では、住民側の課題として「何度も同じ項目を書かされる」「都度、窓口で待たされる」「複数の窓口に回される」ことが挙げられています。また、職員側にも、記入方法の説明、記入内容の確認、業務の複雑化と属人化といった課題があるとされています。

自治体窓口DX

自治体窓口DXとは、役所の窓口業務をデジタル技術や業務改善によって、より使いやすくする取り組みです。DXという言葉は難しく聞こえますが、ここでは「今までのやり方を、住民にも職員にも使いやすい形に変えること」と考えると分かりやすくなります。

たとえば、飲食店で注文するときに、毎回名前や住所を書かされ、別々のカウンターを回ると大変です。自治体の手続きでも同じように、同じ内容を何度も書く、どこに行けばよいか分からない、待ち時間が長いという負担があります。自治体窓口DXは、こうした負担を減らすための仕組みづくりです。

書かないワンストップ窓口

「書かないワンストップ窓口」とは、住民が申請書を一から手書きしなくてもよいようにしたり、複数の手続きをできるだけ一つの窓口で進められるようにしたりする考え方です。

デジタル庁は、自治体窓口DXのページで、住民と自治体職員の双方に課題があることを示しています。住民側には、同じ項目を何度も書く、待たされる、複数窓口を回るといった課題があります。職員側には、申請書ごとの説明、記入内容の確認、業務の属人化といった課題があります。

つまり、住民のためだけの改善ではなく、職員の確認作業や説明負担を減らすことにもつながることを意味しています。

なぜ地域課題の解決につながるのか?

人口減少や人手不足が進む地域では、行政サービスを維持するために、限られた人員で多くの業務に対応する必要があります。デジタル庁の重点計画でも、直面する課題として人口減少や労働力不足が挙げられています。

自治体窓口DXは、こうした状況の中で、住民サービスの質を保ちながら、職員の業務負担を軽くするための取り組みです。

たとえば、住民が窓口で迷う時間が減れば、職員が説明にかける時間も減ります。書類の確認作業が減れば、相談対応や支援が必要な人への対応に時間を使いやすくなります。これは、地域の限られた人材を大切に使うための工夫でもあるのです。

Web活用やIT導入との関係性

自治体窓口DXでは、窓口の現場だけでなく、Webサイトやオンライン申請の分かりやすさも重要になります。デジタル庁は、行政手続のオンライン化に関するページで、国民の利便性向上に資する手続等に係る各自治体のオンライン化状況一覧を更新しています。

オンライン申請が用意されていても、住民が見つけられなかったり、説明が分かりにくかったりすると、結局は電話や窓口での問い合わせが増えてしまいます。そうなると本末転倒ですよね。そのため、自治体のWebサイトでは、次のような工夫が大切になります。

  • 手続きの入口を分かりやすくする
  • 対象者、必要書類、手続きの流れを簡潔に書く
  • よくある質問を整理する
  • スマートフォンでも見やすくする
  • オンライン申請への導線を分かりやすくする

Webサイトは、役所に行く前の「案内係」のような役割を持っています。案内係が分かりやすければ、住民も職員も助かりますので、Webサイトの重要性はさらに高まると考えられます。

小さな自治体でも取り組めることはあるか?

大きなシステムを導入する前でも、できることはあります。たとえば、次のような見直しです。

  • よくある問い合わせをWebサイトに分かりやすく掲載する
  • 手続きページの文章をやさしい言葉に直す
  • 申請に必要なものをチェックリストにする
  • 窓口でよく聞かれる質問を整理する
  • 手続きごとの担当部署や流れを見える化する

こうした取り組みは、すぐに大規模なDXシステムを導入できない場合でも始めやすい内容です。大切なのは、デジタル化そのものを目的にしないことです。目的は、住民が迷わないこと、職員が本来必要な対応に集中できることです。

企業や地域事業者にも関係あるか?

自治体窓口DXの考え方は、企業や地域事業者にも参考になります。たとえば、企業の問い合わせ対応や予約受付でも、同じような課題があります。

  • 同じ質問が何度も来る
  • 申込フォームが分かりにくい
  • 必要な情報がWebサイトに載っていない
  • 電話対応に時間が取られる
  • 担当者しか分からない業務がある

これは自治体だけの課題ではありません。Webサイト、フォーム、FAQ、チャットボット、AI活用などを組み合わせることで、お客様が迷わず行動でき、社内の対応負担も減らしやすくなります。

まとめ

自治体窓口DXや「書かないワンストップ窓口」は、住民の手続き負担を減らし、職員の確認作業や説明負担を軽くするための取り組みです。

確認できた主なポイントは、次のとおりです。

  • デジタル庁は自治体窓口DXとして「書かないワンストップ窓口」を推進している
  • 住民側には、同じ項目の記入、待ち時間、複数窓口の移動といった課題がある
  • 職員側には、記入説明、確認作業、業務の複雑化や属人化といった課題がある
  • 人口減少や労働力不足の中で、業務の見直しは重要になっている
  • Webサイトやオンライン申請の分かりやすさも、窓口負担の軽減につながる

DXは、何でもデジタルにすればよいという話ではありません。住民やお客様が困らないようにすること。職員やスタッフが、本当に人の力が必要な仕事に集中できるようにすること。そこから考えることが、自治体にも企業にも大切です。

企業・自治体のIT活用、Web活用、AI導入、地域課題解決に関するご相談は、アイ・セプトまでお気軽にお問い合わせください。詳しくはWebサイトをご覧ください。

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アイ・セプトの社長
株式会社プロトクリエイティブ(現 株式会社プロトコーポレーション)で、 各種メディアをアートディレクターとしてプロデュース。のちに、お客様の一番近くで仕事をしたいと考え、転職して営業職にジョブチェンジ。
株式会社ウェブ・ワークス(現 トランスコスモス株式会社)では、新事業の草分けとしてプロジェクトマネージャーとなり、のちに東海圏と関西圏のエリアマネージャー、福岡・札幌圏のアドバイザーを担う。そのほか、人事制度の策定や事業再生にも従事。

2009年7月7日『株式会社アイ・セプト』を設立、代表取締役社長に就任。2019年には北海道上川郡下川町にオフィス、2024年には秋田県秋田市に秋田オフィスを開設し、地域課題の解決に向けて精力的に活動中。

GUGA認定 生成AIパスポート 有資格者。
総務省の都道府県における市町村支援のデジタル人材に登録されています。
趣味はマラソン、釣り、ライブ観戦