ECサイトへの集客に疲弊していませんか?
「自社のECサイトを立ち上げたものの、広告費をかけ続けないと売上が作れない」 「大手のモールに出店しているが、高い手数料と激しい価格競争に疲れてしまった・・」など、悲痛な声を耳にすることがあります。
「良いものを作れば売れる」という時代は、とうの昔に過ぎ去り、今はいかにして自社のECサイトにお客様を連れてくるか、という集客競争が激化しています。SEO、SNS運用、Web広告・・・あらゆる手段を講じても、思うような成果が出ない。そんな現状に、悩みを抱える事業者はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、さらに悩ませてしまうかもしれませんが・・・間もなく訪れるかもしれないECの地殻変動について、ご紹介したいと思います。
「サイトに来てもらう」という発想が時代遅れになる
集客が難しいのはなぜか? それは、従来のECが、お客様を特定のECサイトに誘導するというモデルに基づいているからです。
しかし、消費者の行動は変化しています。Instagramでインフルエンサーの投稿を見て欲しいと思い、YouTubeでレビュー動画を見て確信し、ニュースサイトの記事で関連情報を得る。本来、購買意欲はその瞬間、その場所で最も高まっています。
それなのに、「購入はこちらのリンクからECサイトへ移動してください」と、わざわざ熱を冷ますような行動を強いてしまいます。ワンクリック(ワンタップ)ひと手間こそが、カゴ落ちや機会損失の最大の原因になっています。
ここで登場するのが、今回の地殻変動である「ユニバーサル・コマース・プロトコル(UCP)」という概念です。 少し専門的な言葉ですが、簡単に言えば「インターネット上のあらゆる場所で、直接商品が買えるようになる仕組み」のことです。
つまりSNSの投稿画面で、ニュース記事の中で、お客様が商品に興味を持ったその場所で、決済まで完了できるようになるわけです。これが実現すれば、ECサイトに集客するというこれまでの常識は、過去のものとなるでしょう。
UCP時代を見据えた販売戦略の再設計
ただ、UCPはまだ発展途上の概念であり、完全に普及するには時間がかかります。ですが、この潮流を見据えて、今から準備を始めることが重要です。
1. デジタル接点の全体最適化 ECサイトを唯一のゴールとするのではなく、SNS、オウンドメディア、動画チャンネルなど、お客様とのあらゆるデジタル接点を販売の場として捉え直します。それぞれの場所で、どのように購買行動へ繋げるか、導線を再設計します。こ
2. ヘッドレスコマースの導入 UCPを実現するための技術的な基盤として、フロントエンド(お客様が見る画面)とバックエンド(決済や在庫管理のシステム)を切り離す「ヘッドレスコマース」の導入があります。これを採用すると、SNSやアプリなど、多様なチャネルへの商品データ連携が柔軟になります。唯一の難点としては開発に時間が掛かるというところでしょうか。
3. コンテンツ戦略 商品を買うだけなら他の場所でも可能になる未来において、自社ECサイトには何が求められるのでしょうか?それは、ブランドの世界観を深く伝え、ファンを育成するブランド発信基地としての役割です。購買機能だけでなく、顧客エンゲージメントを高めるためのコンテンツ戦略が重要となってくるでしょう。

可能性をWebサイトの外側へと広げる
「ユニバーサル・コマース・プロトコル(UCP)」は、ECサイトを終わらせるものではなく、ECの可能性をWebサイトの外側へと広げるものです。この新しい波を脅威と捉えるか、チャンスと捉えるかで、数年後のビジネスの姿は大きく変わっていくものと思います。
ここまで書いてみて、「あれ?AIエージェントと同じ?」という質問が来そうなので、以下にまとめておきます。
補足:UCPとAIエージェントの違いについて
UCPは、あくまでプロトコル(通信規約)です。 これまではAmazonで買うにはAmazonのレジ、楽天で買うには楽天のレジを通る必要がありました。UCPは、この壁を取り払い、どんなアプリ、どんなWebサイト、どんなチャット画面からでも、共通のIDで決済できる仕組みを提供します。 つまり、「どこでも買えるようにする道路整備」がUCPです。
AIエージェントは、ユーザーの指示(または予測)に基づいて行動するソフトウェアです。 「来週のキャンプ用のテント、予算3万円以内でいい感じのやつ買っといて」と頼めば、勝手に商品を比較検討し、注文まで完了してくれる存在です。 つまり、「道路を使って買い物に行く人(の代わり)」がAIエージェントです。














