クマ対策アプリに税金をかけすぎていませんか?――本当に必要な獣害対策を考える

とある自治体が、クマ対策アプリ「ベアーズ」が登録者数の伸び悩みを受けて機能の充実を図るというニュースを目にしました(引用:朝日新聞)。クマの出没情報をリアルタイムで共有するというコンセプト自体は、住民や観光客などの安全を守る上でとても大切な取り組みだと思います。

しかし、ふと立ち止まって考えてみると、そのアプリに、いったいいくらの税金が使われているのでしょうか。

住民や観光客が本当に求めているのは何か

クマの出没地域に足を踏み入れる可能性のある人々(地元住民や観光客など)が求めていることは、突き詰めると一つです。それは、クマによる被害をなくすことです。

「近くにクマがいます」と通知を受け取ることは、確かに一定の役割を果たします。しかし、通知が届いたとしても、クマそのものが人里に近づくようなことがなければ、そもそも通知は必要ありません。

大切なのは、情報を伝えることよりも、被害が起きない環境をつくることではないでしょうか。

アプリより先に優先すべき対策がある

各地でクマ対策アプリの導入が進んでいますが、気になるのはその費用対効果です。アプリの開発・運用・機能拡充に多額の予算をかけるよりも、以下のような直接的な対策にこそ、税金を重点的に投じていただきたいと思います。

  • クマを人里に近づけないための環境整備(緩衝帯の整備、誘引物の除去など)
  • 人への危険性が高いと判断された個体への緊急銃猟などの迅速な対応
  • 地域住民への継続的な啓発活動

アプリはあくまで補助的なツールです。それ自体が被害を防ぐわけではありません。

「安価に、でも誠実に」という考え方

弊社では、こうした問題意識のもと、クマをはじめとする野生動物の出没情報を共有できるサービス『アニマルアラート』を運営・提供しているのですが、これは自治体のためにボランティアで自社開発をしたアプリです。

アニマルアラートの画面

自治体の担当者がスピーディーに住民などに出没状況を届けることができるように、道庁のヒグマ対策の担当者や下川町などと相談しながら開発を進め、LINEやX、IPデバイスなどにも連携して、情報を迅速に伝えることに重視しています。

そして、自治体が支払う『アニマルアラート』利用料金はとても安価です(もちろんアプリ利用者は無料です)。聞けばびっくりするほどの低価格ですが、弊社ではアプリにお金(税金)を掛けることよりも、前述の対策に力を注いでいただきたいという思いから、そのような料金設定に留めています。

出没情報の共有は必要です。ただ、そのために大きなコストをかける必要はないと考えています。浮いた予算を、より直接的な獣害防止対策に回していただく――そんな税金の使い方を実現するお手伝いができればという思いで、このサービスを運営しています。

アニマルアラートの機能

そのため、営業活動はほとんど行っていませんが、もし『アニマルアラート』に興味をお持ちの自治体の方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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クマ対策は、住民の命と安全に直結する問題です。だからこそ、限られた税金をどこに使うべきか、今一度しっかりと見直していただきたいと思います。アプリの充実よりも、被害を生まない環境づくりと迅速な対応体制の整備を、ぜひ優先していただけることを願っています。

ABOUT US
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アイ・セプトの社長
株式会社プロトクリエイティブ(現・株式会社プロトコーポレーション)にて、自社メディアをプロデュースするトップアートディレクターを務める。あわせて、新規事業や新会社の立ち上げにも従事。

その後、「お客様に最も近い立場で仕事がしたい」という思いから、クリエイティブの第一線を離れ、異例ともいえる営業職への転身を決意。株式会社ウェブ・ワークス(現・トランスコスモス株式会社)に入社する。

同社では東海圏・関西圏のエリアマネージャーに就任し、福岡・札幌の拠点も兼務。100名超の組織を牽引したほか、人事制度の策定や、業務効率化を掲げた事業再生にも携わった。

2009年7月7日、インターネット戦略支援事業を軸とする株式会社アイ・セプトを設立し、代表取締役社長に就任、現在に至る。2019年に北海道上川郡下川町、2024年に秋田県秋田市へオフィスを開設し、地域課題の解決にも精力的に取り組んでいる。

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経営者、AI導入・DXコンサルタント
GUGA認定 生成AIパスポート 有資格者
総務省の都道府県における市町村支援のデジタル人材に登録
趣味はマラソン、釣り、ライブ観戦