行政の手続きや買い物、予約、情報収集など、オンラインでできることがどんどん増えていますよね。とても便利になった一方で、「スマホの操作がちょっと苦手…」「困ったときに、誰に聞けばいいかわからない」という方も、まだまだたくさんいらっしゃいます。
地域のサービスをデジタル化したいけれど、「住民の方が使いこなせなかったら、かえって不便になってしまうのでは…」と悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。
大切なのは、通信環境を整えるだけでなく、「使いやすいサービス」「気軽に相談できる場所」「対面などの代わりの手段」も一緒に用意してあげることです。デジタル化はあくまで手段であって、目的ではありません。住民の方が必要なサービスに、無理なくたどり着けることこそが本当のゴールです。
今回は、2026年7月14日時点の公的情報をもとに、地域デジタル格差の考え方と、その対策についてまとめておきます。
地域デジタル格差って、そもそも何?
地域デジタル格差とは、簡単に言うと「デジタル機器やインターネットを使いこなせる人」と「使うのが難しい人」との間に生まれる差のことです。の差は、通信回線やスマホ・パソコンを持っているかどうかだけでなく、
- 操作を学ぶ機会があるか
- 体の状態に合った画面になっているか
- 困ったときに助けてもらえるか
といった、いろいろな要因が関わっています。デジタル庁も、年齢や障害の有無、住んでいる場所、経済状況などに関係なく、誰もがデジタル化の恩恵を受けられる社会を目指して取り組んでいます。
「持っている」と「使いこなせる」は別の話
スマホを持っているからといって、行政の手続きやオンライン予約を一人でスムーズに終えられるとは限りません。大事なのは「持っているかどうか」ではなく、しっかり見てあげることだと思います。
- ちゃんと手続きを完了できたか
- 誰かの助けが必要だったか
- どこでつまずいたか
どうして地域で取り組む必要があるのか?

地域には、行政・医療・防災・交通・買い物など、暮らしに直結する情報や手続きがたくさんあります。もし入口がオンラインだけになってしまうと、操作が苦手な方は、必要なサービスにたどり着けなくなってしまいます。
オンラインが便利になって使われる機会が増えるのは良いですが、電話・窓口・紙・代理での手続きといった選択肢もきちんと残しておく。そうすることで、必要な方が自分に合った方法を選べるようになります。利用者がちゃんと用事を済ませることが大切です。
自治体・地域企業は、まず何から始めればいい?

1. 「どこで困っているか」を具体的に調べる
まずは、「情報を見つける」→「内容を理解する」→「入力する」→「結果を確認する」という一連の流れを書き出してみましょう。窓口によく寄せられる質問や、画面のどこで離脱してしまうのかを調べて、利用している端末や通信環境、障害の有無、日本語の理解度など、実際の利用シーンにも目を向けることが大切です。
2. 画面と文章を、もっとわかりやすく
専門用語は、できるだけ日常の言葉に置き換えましょう。「何をすればいいか」をはっきり示し、エラーが出たときも「次に何をすればいいか」まで案内してあげると親切ですよね。文字の見やすさやキーボード操作のしやすさ、画像だけに頼らない説明にも気を配り、想定している利用者と同じ端末で実際に確認してみるのと良いでしょう。
3. 身近な相談先をつくる
公民館や図書館、携帯電話ショップ、地域団体などと連携して、講習会を開くだけでなく、「実際に手続きで迷ったときはどこに相談すればいいか」もきちんと案内しておきましょう。
国の取り組みとしては、デジタル庁が2022年度から「デジタル推進委員」の活動を進めています。この委員は、機器やサービスに不慣れな方に向けて、マイナンバーカードやマイナポータル、地域のデジタルサービスの使い方をサポートしてくれる存在です。2026年4月に公表された募集資料によると、2026年3月末時点で、なんと5万9,000人を超える方が活動されているそうです。
4. デジタルを使わない方法も、ちゃんと整理する
前述でも触れましたが、オンライン化が進んでも、電話や窓口を設置することは大切です。「オンラインでできること」「窓口でサポートすること」「本人確認が必要なこと」を整理し、どの経路から来ても、正しい情報にたどり着けるようにしておきましょう。またWebサイトでは、問い合わせ先や受付時間、必要な持ち物、窓口の場所も忘れずに掲載しておくと良いかと思います。
まとめ
地域デジタル格差への対応には、通信回線や端末を整えるだけでなく、わかりやすい画面と文章、身近な相談先、対面も含めた代わりの手段、そして目的が達成できたかを確認する仕組みが欠かせません。
最初にやるべきことは、大がかりなシステム導入ではなく、「利用者がどこで困っているか」を知ることから始めてみましょう。そこで見えてきたことをもとに、Webサイトや申込フォーム、問い合わせの導線を一つずつ改善していけば良いと思います。
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