今知っておきたいAIO対策

最近、Googleで何かを調べたとき、検索結果の一番上に文章でまとまった回答が表示されて、そのままリンクをクリックせずに解決してしまった、という経験はありませんか?

クリックされない検索結果が増えています

これはGoogleのAI Overviews(AIによる概要)や、ChatGPT検索、Perplexityといった「AIが直接答えを返してくれる検索」が急速に広がっているためです。海外の調査会社Ahrefsが2026年に行った大規模な調査でも、AIによる要約が表示される検索キーワードでは、検索1位のサイトであってもクリック率が大きく下がっていることが確認されています。ゼロクリックのまま検索が完結してしまう割合は、すでに全体の8割を超えているというデータもあるほどです。

つまり、これまでのように「検索順位を上げれば見てもらえる」という前提そのものが、少しずつ崩れ始めているのです。この変化に対応する取り組みとして、「AIO」という取り組みが活発になっています。

AIOとは何か

AIOは「AI Optimization(AI最適化)」の略で、GoogleのAI OverviewsやChatGPT Search、Perplexity、Geminiといった生成AIに、自社のコンテンツを「信頼できる情報源」として引用・推薦させるための最適化戦略のことです。

似た言葉に「AEO(アンサーエンジン最適化)」や「GEO(生成エンジン最適化)」がありますが、実務を行う上では、ほぼ同じ意味で使われることが多く、まとめて「AIO」と呼ばれています。なお「AIO」という略語自体は、Googleの検索結果に表示される「AI Overview」機能そのものを指す場合もあるため、文脈によって少しややこしい言葉でもあります。そこで今回は「AI最適化」という広い意味で説明していきます。

これまでのSEO(検索エンジン最適化)が「検索結果のページで上位に表示される」ことを目指す施策だったのに対し、AIOは「AIが答えを組み立てるときに、自社を情報源として選んでもらう」ことを目指す施策になります。SEOが「探してもらうための工夫」だとすれば、AIOは「AIに答えてもらう、AIに紹介してもらうための工夫」と言えるでしょう。

SEOはもう不要になるのか

ここで気になるのが「これからはSEOよりAIOをやればいいのか」という点だと思いますが、答えは今のところ「いいえ」です。

Ahrefsの調査によれば、AI Overviewsが引用しているページの多くは、実際にはGoogleの検索結果で上位に表示されているページと重なっています。AIが回答を組み立てる際にも、これまでSEOを通じて質の高いコンテンツを積み重ねてきたサイトが情報源として選ばれやすい、という構図は変わっていません。Googleも、生成AI向けの最適化は特別な別物ではなく、あくまで検索体験全体の最適化、つまりSEOの延長線上にあると説明しています。

AIOはSEOに取って代わるものではなく、SEOという土台の上に、AIに引用・推薦されやすくするための視点を重ねていくもの、と捉えて良いのではないかと思います。

SEOとAIOの決定的な違い

SEOでは、Googleのアルゴリズムがキーワードの一致度や被リンクの数などを評価し、順位をつけていました。一方でAIOでは、生成AIそのものが評価者になります。AIはWeb全体の情報から「もっとも信頼でき、もっとも具体的で、検証可能な情報源」を選んで回答を組み立てるため、抽象的でどこにでもあるような文言だけのページは、引用される確率が低くなってしまいます。

具体的に何をすればいいのか

中小企業でも取り組みやすい、主なポイントをご紹介します。

1. 結論を先に書く

AIは長い前置きを読み飛ばして、明確に答えている部分を優先的に抜き出す傾向があります。記事の冒頭や各見出しの直後に、まず結論や答えを簡潔に書き、そのあとに詳しい説明を続ける構成にすると、AIに拾われやすくなります。

2. 質問形式の見出しとFAQを取り入れる

ユーザーが実際に検索窓や音声アシスタントに入力しそうな「〜とは?」「〜の選び方は?」といった質問文を、そのまま見出しに使うのも効果的です。よくある質問のコーナーを設けるのも、この考え方に沿った施策です。

3. 自社にしか書けない一次情報を増やす

AIは既存の情報を要約するのは得意ですが、まったく新しい事実を生み出すことはできません。現場での実体験、実際に撮影した写真や動画、具体的な数字を伴った事例など、AIがまだ知らない一次情報を発信できるWebサイトは、AIにとって貴重な引用元になります。「業務時間を大幅に削減」のような抽象的な表現よりも、「二重入力で月150時間かかっていた作業を3ヶ月で18時間まで圧縮した」といった具体性のほうが、AIに好まれる情報です。

4. Webサイトの外でも語られる状態をつくる

AIOがSEOと大きく異なる点のひとつが、自社サイトの中だけを整えても不十分だということです。ChatGPT検索などは、自社サイトでの宣伝的な文章よりも、第三者のメディアやレビューでの言及を重視する傾向があります。プレスリリースの配信や取材、外部メディアへの寄稿などを通じて、社名やサービス名がインターネット上のあちこちで語られる状態をつくっておくことも、AIOの一部として意識しておきたいところです。

まとめ

AI検索の広がりによって、Webサイトに求められる役割は少しずつ変わってきていますが、「読み手にとってわかりやすく、信頼できる情報発信」を大切にするということについては、何も変わっていないことは、ご理解いただけたのではないかと思います。つまり、AIにも人にも伝わりやすいWebサイトを作れば良いということですので、少しずつでもテコ入れしながらWebサイトの価値を高めていきましょう。

企業・自治体のIT活用、Web活用、AI導入、地域課題解決に関するご相談は、アイ・セプトまでお気軽にお問い合わせください。詳しくはWebサイトをご覧ください

ABOUT US
アバター画像
アイ・セプトの社長
株式会社プロトクリエイティブ(現 株式会社プロトコーポレーション)で、 各種メディアをアートディレクターとしてプロデュース。のちに、お客様の一番近くで仕事をしたいと考え、転職して営業職にジョブチェンジ。
株式会社ウェブ・ワークス(現 トランスコスモス株式会社)では、新事業の草分けとしてプロジェクトマネージャーとなり、のちに東海圏と関西圏のエリアマネージャー、福岡・札幌圏のアドバイザーを担う。そのほか、人事制度の策定や事業再生にも従事。

2009年7月7日『株式会社アイ・セプト』を設立、代表取締役社長に就任。2019年には北海道上川郡下川町にオフィス、2024年には秋田県秋田市に秋田オフィスを開設し、地域課題の解決に向けて精力的に活動中。

GUGA認定 生成AIパスポート 有資格者。
総務省の都道府県における市町村支援のデジタル人材に登録されています。
趣味はマラソン、釣り、ライブ観戦