これからの社会で求められる人材とは。カギを握るのは「一次情報」

いまや、AIを使えることは特別なスキルではなくなりました。ChatGPTやGeminiといった生成AIはもちろん、AIエージェントを使いこなす人も、決して珍しい存在ではなくなってきています。

では、これからの社会で本当に差がつくのはどんな人でしょうか。私は、会社の方針に沿って、AIを使いながらもきちんと成果を出せる人、もしくは成果に向かってプロセスを実行している人だと考えています。単に業務を効率化するだけでなく、その効率化を事業のスケールにつなげられるかどうか。ここに、これからの人材の分かれ目があるように思います。

「人がいなくても回るもの」と「回らないもの」

最近、仕事の中に、はっきりとした境界線が見えてきたと感じています。それは、人がいなくても回ってしまうものと、そうでないものの違いです。

人がいなくては回らないもの、それが「一次情報」です。

現場で得た情報、実際に会って聞いた話、自分の目で確かめた事実。つまり、一次情報とは、自分自身が直接体験したり、調査や実験を行ったりして得た、まだ誰も加工していない生の情報のことです。こうした一次情報を得るところから始まり、それをうまく活かして成果に導いていくこと。これこそが、今後もっとも社会に求められていくスキルではないかと思います。

裏を返せば、一次情報を伴わないプロセスの多くは、これからどんどんAIで処理できるようになっていきます。既存の情報を整理したり、まとめたり、組み合わせたりするだけの仕事は、人がいなくても回るようになっていくのです。

だからこそ、貴重な一次情報を得ることから、それを成果に導くところまでを一貫してできる人は、社会の中でのポジションが自然と上がっていくのだと思います。

とはいえ、一次情報さえあれば、それだけで成果が出るわけではありません。得た情報をどう解釈し、どう組み立て、どう行動に落とし込むか。そこには、人ならではの創造力が欠かせません。そして、その創造力を発揮する土台を整えたり、周辺の作業を支えたりする部分では、AIの力を積極的に借りていくべきだと思います。つまり、一次情報を起点にしながら、創造とAI活用をどう組み合わせていくか。ここに、これからの働き方の鍵があるのではないでしょうか。

これから私たちがやるべきこと

では、具体的に何をすればいいのでしょうか。私は、次のようなプロセスを意識することが大切だと考えています。

  • 貴重な一次情報を、自分の足と目で得ること
  • その情報をどう活かすか、自分の頭で創造すること
  • AIの情報も参考にしながら、任せられる部分はどんどんAIに任せること
  • 一次情報と創造を組み合わせながら、成果につながるプロセスをつくり上げること

まず取り組むべきは、ここだと思います。もちろん、そこから実際に成果が出るかどうかは、プロセスの組み立て方次第という面もあるでしょう。しかし、一次情報と創造の掛け合わせによって、市場で優位に立てたり、他の人が思いつかなかったアイデアを出せたりすることは、AIには決してできません。だからこそ、そこには成果につながる可能性が十分にあると、私は考えています。

まとめ

AIが当たり前の存在になった今だからこそ、人にしかできないことの価値が、かえって際立ってきているように思います。それが「一次情報を得ること」であり、「それを創造的に活かすこと」です。

AIを上手に使いこなしながらも、現場に足を運び、自分の目で確かめた情報を大切にする。そうした姿勢を持てる人こそが、これからの社会で求められる人材なのではないでしょうか。

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アイ・セプトの社長
株式会社プロトクリエイティブ(現・株式会社プロトコーポレーション)にて、自社メディアをプロデュースするトップアートディレクターを務める。あわせて、新規事業や新会社の立ち上げにも従事。

その後、「お客様に最も近い立場で仕事がしたい」という思いから、クリエイティブの第一線を離れ、異例ともいえる営業職への転身を決意。株式会社ウェブ・ワークス(現・トランスコスモス株式会社)に入社する。

同社では東海圏・関西圏のエリアマネージャーに就任し、福岡・札幌の拠点も兼務。100名超の組織を牽引したほか、人事制度の策定や、業務効率化を掲げた事業再生にも携わった。

2009年7月7日、インターネット戦略支援事業を軸とする株式会社アイ・セプトを設立し、代表取締役社長に就任、現在に至る。2019年に北海道上川郡下川町、2024年に秋田県秋田市へオフィスを開設し、地域課題の解決にも精力的に取り組んでいる。

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経営者、AI導入・DXコンサルタント
GUGA認定 生成AIパスポート 有資格者
総務省の都道府県における市町村支援のデジタル人材に登録
趣味はマラソン、釣り、ライブ観戦