企業が向き合うべきリスク

「うちは大丈夫」が一番危険! WEB制作のプロが提案するセキュリティ・アクセシビリティ対応が後回しにされる理由と、企業が今すぐ向き合うべき本当のリスクについて書いてみます。

なぜ「重要な提案」ほど響かないのか?

Webサイトのリニューアルや新規Webサイトの立ち上げの際、WEB制作を手掛ける会社は、必ずと言っていいほど「スマートフォン対応(レスポンシブ化)」「セキュリティ対策」「ウェブアクセシビリティへの配慮」をご提案します。

しかし、デザインやコンテンツの話題には目を輝かせるお客様も、こうした基盤となる部分の話になると、途端に反応が薄くなることがあります。

「今のままでも表示はできているから」 「コストがかかるなら、そこは最低限で」 「うちのような中小企業を狙うハッカーなんていないでしょう」・・そんなところでしょうか。

現場ではよく耳にする言葉なのですが、実はこの反応の薄さの裏側には、企業経営を揺るがしかねない3つの誤解が潜んでいます。今回は、なぜこれらの提案がスルーされがちなのか、そしてなぜ今、企業が意識を変えてプロを頼るべきなのかを解説します。

提案が響かない「3つの心理的ハードル」

多くの企業がこれらの対応に消極的な理由は、単なる予算不足だけではありません。根本的な意識のズレが大きく影響しています。

① 「危機管理意識」の温度差

とりわけセキュリティ面で顕著なのが、「まさか自社が狙われるわけがない」という思い込みです。 ある調査によると、情報セキュリティ対策を行わない中小企業の理由第1位は「必要性を感じていない(約40%)」でした。しかし、サイバー攻撃の多くは無差別に行われており、踏み台として利用されるケースも多発しています。「実害が出てからでは遅い」という制作会社側の危機感が、平和な日常を送る顧客には届きにくいのが現状なのです。

② 「本業優先」による視野の狭窄

企業にとってWebサイトはあくまでツールであり、最優先事項は「本業の売上」です。 「アクセシビリティ(誰にでも使いやすい状態、受け入れやすさ)」を整えることは、長期的には顧客層を広げ、SEO(検索エンジン最適化)にも好影響を与えますが、短期的な売上には直結しにくいと考えられがちです。つまり、見えない部分への投資よりも、目に見える広告や商品開発に予算を回したいというのが経営者の本音でしょう。

③ コストに対する「サンクコスト(回収できないコスト)」を嫌って避ける

レスポンシブ対応やアクセシビリティ対応は、専門的な技術が必要となるため、どうしても制作コストに反映されます。「一度作ったものをなぜまた直すのか」とか「追加コストを払ってまでやる価値があるのか」とか、などという心理が働き、現状維持へのバイアスがかかってしまうのです。

「後回し」が招く、見えない損失とリスク

しかし、制作を手掛ける会社がこれらを提案するのは、単に高機能なサイトを作りたいからではありません。損失を防ぎ、機会を逃さないためです。

  • レスポンシブ対応の欠如: 今やBtoBであってもスマホ閲覧は当たり前です。Googleはモバイル対応していないサイトの評価を下げる傾向にあり、スマホで見づらいサイトは顧客への配慮が足りない企業という烙印を押されます。50%以上のユーザーが離脱するというデータもあります。
  • セキュリティの甘さ: サイトの改ざんや情報漏洩は、賠償問題だけでなく、長年築き上げた信用を一瞬で失墜させます。
  • アクセシビリティの未対応: 障害者差別解消法の改正により、企業による合理的配慮が義務化されました(努力義務を含む)。アクセシビリティへの対応は、もはやCSR(社会的責任)の枠を超え、コンプライアンスの問題になりつつあります。

餅は餅屋へ

「コストをかけたくない」「よくわからない」などという理由で、専門的な提案を却下してしまうのは、家の基礎工事を「見えないから安く済ませて」と頼むようなものです。

Web制作を手掛ける会社は、単にきれいなページを作るだけでなく、「変化するデジタル環境の中で、貴社のビジネスをどう守り、どう育てるか」という視点で提案を行っています。

  • 最新の法改正への対応(アクセシビリティ)
  • 見えない脅威への防御(セキュリティ)
  • あらゆるユーザーを逃さない設計(レスポンシブ)

これらは、本業に集中したい企業だからこそ、社内で抱え込まず、専門知識を持つパートナー(Web制作会社など)に任せるべき領域です。

「提案が細かい」「コストがかかる」と感じた時こそ、一度立ち止まって考えてみてください。その提案は、貴社の10年後の信用を守るための、プロからの転ばぬ先の杖なのかもしれません。

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アイ・セプトの社長
株式会社プロトクリエイティブ(現 株式会社プロトコーポレーション)で、 各種メディアをアートディレクターとしてプロデュース。のちに、お客様の一番近くで仕事をしたいと考え、転職して営業職にジョブチェンジ。
株式会社ウェブ・ワークス(現 トランスコスモス株式会社)では、新事業の草分けとしてプロジェクトマネージャーとなり、のちに東海圏と関西圏のエリアマネージャー、福岡・札幌圏のアドバイザーを担う。そのほか、人事制度の策定や事業再生にも従事。

2009年7月7日『株式会社アイ・セプト』を設立、代表取締役社長に就任。2019年には北海道上川郡下川町にオフィス、2024年には秋田県秋田市に秋田オフィスを開設し、地域課題の解決に向けて精力的に活動中。
GUGA認定 生成AIパスポート 有資格者。
趣味はマラソン、釣り、ライブ観戦など。