これまで、広告なしのクリーンなUIが特徴だったChatGPTですが、ついに広告が表示されるようになるかもしれない、というニュースが駆け巡っています。「えっ、あのシンプルな画面にバナーが出るの?」 って感じですよね。なんだか使いにくくなりそう・・。
今回は、ChatGPTへの広告導入の背景にある事情と、今後のユーザー体験やマーケティング業界への影響について深掘りしてみたいと思います。
なぜ今、広告導入なのか?
OpenAI社のサム・アルトマンCEOは、かつて「広告は嫌いだ」と公言していました。それなのになぜ、方針転換とも取れる動きが出ているのでしょうか。最大の理由は、コストと収益性のバランスにあります。
生成AIの運用、とりわけ最新モデルの学習や推論には、莫大な計算リソース(GPU)と電力が必要です。月額20ドルのChatGPT Plusのユーザーが増えても、無料ユーザーの膨大な利用コストを支え続けるのは、企業として限界があるのが現実です。
GoogleやMetaが広告モデルで巨大な収益を上げているように、OpenAIも持続可能なビジネスモデルとして、広告という選択肢を無視できなくなったと考えてもおかしくはありません。実際に、米国では今後数週間以内にテストを開始予定で、OpenAIでは、広告表示についてChatGPTを無料、または手頃な価格で提供し続けるための支えにするということです。
どんな形で広告が出るのか?(予想)
現時点では詳細な仕様は確定していませんが、いくつかの可能性が考えられます。
- 検索連動型(リスティング)広告に近い形 「SearchGPT」やWeb検索機能を使った際に、検索結果の一部として「スポンサード」と明記された情報が表示される形式です。これが最も現実的で、ユーザー体験を損ないにくい形ではないかと思います。
- 対話の中でのレコメンド 例えば「おすすめのランニングシューズを教えて」と聞いた時に、特定のブランドの商品が提案され、そこに購入リンクが付くような形式です。
- ユーザー限定 1/17に発表された低価格帯のChatGPT Goと無料版のChatGPTでは、広告表示がされるということで、それ以上の価格帯のユーザー(PlusとPro)は広告掲載がないということです。ただ、広告掲載に関して、ユーザーコンテンツにどこまで影響するかは、実際のところ始まってみないことにはわからないのが現状です。
AIの公平性は保たれるのか?
私たちユーザーが最も懸念することだと思うこと、それは広告主の意向によって、AIの回答が歪められないかという点です。もし、高い広告費を払った企業の商品ばかりをAIが「最高です」と推奨するようになれば、ChatGPTへの信頼は地に落ちてしまうでしょう。「これは広告です」という明確なラベリングと、オーガニックな回答との厳格な分離が求められるのではないでしょうか。
マーケティング・Web業界への影響
一方で、私たちWebマーケティングに携わる人間にとっては、新たなチャンスでもあります。
- 新しい集客チャネルの誕生: Google検索に代わる、あるいは並ぶ集客媒体として「AI内広告」が確立する可能性があります。
- SEOからAIO(AI Optimization)へ: 「検索順位」だけでなく、「AIにいかに参照してもらうか」という対策がより重要になります。
変化を受け入れ、活用する準備を
ChatGPTへの広告導入は、ある意味で生成AIが、実験的なツールから社会インフラへと定着していく過程の通過儀礼のようなものかもしれません。
広告が入ることで無料版のサービスが維持・向上されるのであれば、ユーザーにとっても悪い話ばかりではありません。今後のOpenAIの公式発表や、実際のUIがどう変化していくのか、引き続き注視していきたいと思います。
もし広告が入るなら、私の好きなランニングシューズの新作情報なら、むしろ積極的に教えてほしいかも・・・なんて思ったりもします(笑)。














