Appleの公式サイトって、見た目がきれいなだけじゃなく「迷わず進める」感じがしますよね。実はその裏に、情報の出し方やボタンの置き方など、親切設計がたくさん詰まっています。今日はUI/UXの観点で、Appleの公式サイトを紐解いてみます。
大きくはっきりしたメニュー
まずApple公式サイトを開くと、上に大きくはっきりしたメニューがあり、Mac / iPad / iPhone・・・のように迷いの少ない分類で並びます。日本サイトでも同じ骨格で、言語が違っても「どこに何があるか」が直感で分かるのが良い点です。
トップの見せ方も特徴的で、基本は1画面に1主役。たとえば大きなビジュアルと短い見出し(もしくは短い説明文)で、主役の製品をすぐに理解できる形で提示し、次の行動はだいたい 「さらに詳しく」か「購入」の2択に整理されています。
もうひとつ面白いのが、Appleがデザインの考え方を継続的に更新している点です。Apple Developerのデザインガイダンスは定期的にアップデートが明記されていて、情報のまとめ方やUI部品の考え方が磨かれ続けています。サイト側の体験も、こうした設計思想の延長線にあると見ていいと思います。
さらに2025年には、Appleが新しいデザイン素材(Liquid Glass)を発表していて、コンテンツに視線を集める方向性が強化されています。これはアプリ中心の話ですが、Webの表現にも影響が出やすい流れだと思います。
読ませないで、分からせる
Appleサイトの体験を、あえて一言でいうと読ませないで、分からせるだと思います。文章量を増やすより、余白・文字の大小・並び順で「ここが大事ですよ」と伝えてきます。
このとき効果的なのが、UXの基本でもある
- 余白(ホワイトスペース):詰め込まないことで読みやすくなる
- 視線誘導(ビジュアル階層):重要なものから目に入るように並べる
という王道です。Appleはこれを徹底している印象がありますね。
ユーザー側のメリット
- 迷いが減る:選択肢が整理されていて、次に何をすればいいかが見える
- 比較がしやすい:詳しい情報は深いページに置き、入口はスッキリしている
- 安心感が出る:統一された見せ方は、ちゃんとしている感につながっている
企業側のメリット
- 説明コストが下がる:問い合わせ前に自己解決されやすい
- 購入や申し込みまでが短い:ボタンが少ない=迷いが少ない
- アクセシビリティにもつながる:読みやすさ・見分けやすさは、結果的に多くの人を助ける
アクセシビリティ(年齢や障害の有無に関係なく使えること)についてAppleは強いコミットを掲げています。またAppleのガイドでも、色の見分けやすさの基準としてWCAG(Webのアクセシビリティ指針)などに触れており、見た目を使いやすさのために扱っているのが分かります。
真似すべきは、見た目より考え方
サラリーマン時代、私が現場で営業をしている頃はよく、「Appleっぽいデザインにしたい」という相談をよく受けました。でも、成果につながるのは角丸や白背景の模倣じゃなくて、もっと手前の設計です。Appleサイトから一般企業でも使えるものとしては、たとえばこの3つだと思います。
- 1ページ1メッセージ
「このページで何を伝えるか」を1つに絞る。商品の魅力も、最初は訪問者に刺さる一言だけでいいと思います。 - ボタン(行動させるきっかけ)を増やしすぎない
ボタンが多いほど親切に見えるのですが、実は訪問者を迷わせます。入口は「詳しく見る」「問い合わせ」くらいでも十分回ります。 - 余白は設計
詰め込むほど、読まれません。余白は読みやすさのコントロールであり、UXの一つの道具です。
もちろんAppleはブランド力も強いので、同じことをやれば誰でも活かせるという話ではありません。ただ、迷いを減らすという設計は規模に関係なく効果があります。
以上をまとめると、Apple公式サイトは、きれいなだけでなく、迷いを減らす設計が徹底されています。真似すべきは見た目より、情報を絞り、余白で読みやすくし、次の行動をシンプルにする考え方だと思います。とりわけ、企業のWeb担当者さんは、意識されてみてはいかがでしょうか。














