AIが買い物を代行する時代へ

「日用品を安い順で、最短で届くやつを買っといて」——そんなお願いをAIにする未来が、だいぶ現実に近づいてきました。最近はAIが買うための決済の仕組みまで整い始めています。今回は「エージェンティックコマース」のお話です。

探す→比べる→注文する

エージェンティックコマースを一言でいうと、AI(エージェント)があなたの代わりに「探す→比べる→注文する」まで進めてくれる買い物です。ポイントは、ただおすすめを出すだけじゃなく、実際の手続き(注文・支払い)に踏み込むところ。

その支払いを現実にするために、決済会社が動いています。2025年12月22日、FiservとMastercardが提携を拡大し、AIが本人の代わりに支払うための枠組み(強い本人確認、詐欺対策、ルール整備など)を、より多くの加盟店で使えるようにする方針を発表しました。 Fiserv, Inc.
つまり、AIに任せても安全に払えるように、裏側の交通整理をする、という話です。

一方で事業者側も準備が進んでいて、Stripeは2025年12月11日に、商品情報をAIに見つけてもらい、チェックアウトまで繋げやすくする統合の仕組みを発表しています。 Stripe
体験側では、OpenAIが2025年9月29日に、チャット内で購入まで行けるInstant Checkoutと、その共通ルールを公開しました。 OpenAI

つまり今は、

  • 体験(チャットで買う)
  • 売り手(AIに見つけてもらい売る)
  • 決済(安全に払う)
    が同時に整い始めている段階まで来ているのです。

生活などへの変化

ここから生活や仕事がどう変わるか。イメージしやすいところを挙げていきます。

生活(買う側)

  • 検索地獄が減る:比較や絞り込みをAIがやってくれる
  • “いつもの条件”で買える:サイズ感、予算、配送、好みを覚えてくれる
  • 支払いは怖いかも:決済側の安全設計が重要(ここが今まさに整備中) Fiserv, Inc.

仕事(売る側・マーケ側)

  • 入口が検索から会話に寄る:人が検索窓に打つより、AIに相談して買う流れが増える
  • 広告で目立つよりも情報が整っているほうが有利になる:AIは、価格・在庫・送料・納期などの整った情報を好む
  • 購入導線が短くなる:見つかったら、そのまま買われる。逆に言うと見つからなければ存在しない(AIOが重要)
  • そして最大のテーマは信頼:サイト側が「これは登録されたAIです」「これは閲覧で、これは決済です」を見分けられるようにする、という議論も進んでいます。 The Cloudflare Blog

個人的に思うこと

私はWebやデジタルマーケの現場にいる身として、エージェンティックコマースはSEOの次の大波になりうると見ています。ただ、いきなり全部が変わるというより、まずは「定期的に買うもの」「条件がはっきりしているもの」から広がるはずです。

中小企業・店舗側が今からできることは、派手なAI導入より先に、次の3つが重要だと思います。

  • 商品情報を整える(説明文・画像・サイズ・送料・納期・返品条件などを分かりやすく)
  • 在庫と価格の更新を早くする(ズレるとAIに選ばれにくい)
  • AIが来る前提のルールを用意する(不正・大量アクセス対策、購入の最終確認の設計)

要は、AIが相手でも人が相手でも、「誠実で、分かりやすく、更新が早い会社や店舗」が選ばれるということです。決済の土台が整えば(例:Fiserv×Mastercardのような動き)、この流れは一段加速すると思います。 Fiserv, Inc.

エージェンティックコマースは「AIが買う」時代の入り口です。実用へのポイントは、信頼できる決済と、整った商品・サービスの情報。まずはWebサイトをしっかり作り込むことが重要です。では、何をしっかりやればいいのか?それは、われわれプロにお任せください。

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ABOUT US
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アイ・セプトの社長
株式会社プロトクリエイティブ(現 株式会社プロトコーポレーション)で、 各種メディアをアートディレクターとしてプロデュース。のちに、お客様の一番近くで仕事をしたいと考え、転職して営業職にジョブチェンジ。
株式会社ウェブ・ワークス(現 トランスコスモス株式会社)では、新事業の草分けとしてプロジェクトマネージャーとなり、のちに東海圏と関西圏のエリアマネージャー、福岡・札幌圏のアドバイザーを担う。そのほか、人事制度の策定や事業再生にも従事。

2009年7月7日『株式会社アイ・セプト』を設立、代表取締役社長に就任。2019年には北海道上川郡下川町にオフィス、2024年には秋田県秋田市に秋田オフィスを開設し、地域課題の解決に向けて精力的に活動中。
GUGA認定 生成AIパスポート 有資格者。
趣味はマラソン、釣り、ライブ観戦など。