ChatGPTのDeep ResearchがGPT-5.2ベースに進化!

2025年の登場以来、自律的にネットを検索してレポートを書いてくれる機能として衝撃を与えたChatGPT Deep Research。これまでo3などの推論モデルが裏側で動いていましたが、2026年2月10日、ついに最新モデルGPT-5.2ベースへの統合が発表されました。「GPT-5.2になったから何なの?」 「o3と比べてどう違うの?」そんな疑問をお持ちの方のために、今回のアップデートを3つのポイントで徹底解説します(今回は長いです)。

GPT-5.2になったことの意味

これまでのDeep Researchは、粘り強い思考が得意なo3モデル(またはその派生版)をベースにしていました。しかし、今回のアップデートで、2025年末にリリースされたばかりのフラッグシップモデルGPT-5.2がその頭脳となります。これが何を意味するかというと・・・

  • 理解力の向上: GPT-5.2は44の専門職種タスクにおいて人間のエキスパートレベルを超えたとされるモデルです。リサーチ対象の文脈理解が格段に深くなりました。
  • Thinkingモードの統合: GPT-5.2の最大の特徴であるThinking(思考)プロセスがDeep Researchにも適用されます。単に情報を集めるだけでなく、「この情報は偏っていないか?」「別の角度からのソースも必要ではないか?」という自律的な判断の質が向上しています。
  • ハルシネーションの低減: GPT-5.2は過去のモデルと比較して、事実誤認率が大幅に下がっています。信頼性が命のリサーチ業務において、これは最強の武器です。

ソースの指定が可能に

これまでDeep Researchは、勝手に探してきてくれるのがメリットでしたが、逆にこのサイトの情報を使ってほしいのに!というコントロールが効きにくい弱点がありました。今回は、ユーザーがリサーチ対象のソース(特定のWebサイトや連携アプリ)を明示的に指定できる機能が追加されました。

  • 社内ドキュメント限定で調査: Uploadしたファイルや連携した社内Wikiだけをソースにする。
  • 信頼できるメディアのみ: 「◯◯新聞と△△テックブログの情報だけをベースに比較して」といった指示が可能になりました。

これにより、広大なネットの海から探すだけでなく、信頼できる水源から水を汲む感覚で使えるようになり、使い勝手が爆上がりしています。

リサーチの司令塔

地味ながら大きな変更点が、インターフェースの刷新です。 新しいサイドバーと全画面レポート表示により、チャットの狭い画面でちまちま確認するストレスから解放されました。

  • 進行管理: リサーチが現在どの段階にあるか(検索中なのか、執筆中なのか)が可視化。
  • 方向修正: 調査の途中で「あ、その方向じゃない」と思ったら、進行中に介入して軌道修正が可能に。

まさに、優秀なリサーチアシスタントの肩越しに画面を覗き込みながら、「そこ、もっと詳しく!」と指示出しするような体験ができるというわけです。

初稿を書いてくれる優秀な部下

GPT-5.2を搭載したDeep Researchは、検索エンジンの上位互換というよりは、「初稿を書いてくれる優秀な部下」という立ち位置を確立しました。とりわけ、数時間かかる競合調査や、論文の調査、技術トレンドの比較などが数分〜数十分で、しかもGPT-5.2の高度な推論能力付きで完了するのは、生産性の革命と言っていいでしょう。

Proユーザーなら今すぐ試せます。 まだの方は、ぜひGPT-5.2 Thinkingのパワーを体感してみてください。これからの仕事は、どう調べるか?ではなく、Deep Researchにどう指示を出すか?がコツとなりそうです。

GPT-5.2版 Deep Researchの実力を徹底テスト!

口で「すごい」と言うのは簡単ですが、実際のところはどうなのでしょうか? 今回は、あえて「曖昧で」「答えが一つではない」「最新情報が必要な」意地悪なタスクを3つ用意し、GPT-5.2版 Deep Researchに投げかけてみました。

検証1:情報の「粒度」と「網羅性」のテスト

プロンプトはこちら

「2025年から2026年にかけて、日本の地方自治体が導入した生成AIの具体的なユースケースを、失敗事例も含めて表形式でまとめて。特に人口5万人以下の小規模自治体に焦点を当てて」

▼ 旧モデル(o3/GPT-4o)の挙動

  • 有名な事例(横須賀市や都城市など)ばかりが並ぶ。
  • 「失敗事例」が見つけられず、「課題は〜」という一般論でお茶を濁されることが多い。
  • 人口規模のフィルタリングが甘く、大都市の事例が混ざる。

▼ GPT-5.2 Deep Researchの挙動

  • ここが違う!:地方紙のWeb記事や、自治体の議会議事録(PDF)まで掘りに行き、「◯◯町が導入したが、職員の利用率が低迷し半年で中断」といった超ニッチな失敗事例を見つけ出してきました。
  • 推論の深さ:単にリストアップするだけでなく、「小規模自治体特有の『専任担当者の不在』が共通の失敗要因である」という分析まで備考欄に追加されていました。これは「検索」ではなく「調査報道」のレベルです。

検証2:相反する情報のファクトチェック能力

プロンプトはこちら(すみません、私の趣味の世界です)

「カーボンプレート入り厚底ランニングシューズは、市民ランナーの怪我のリスクを高めるのか?最新のスポーツ科学論文や専門家の見解をベースに、賛成・反対両論を整理して結論を出して」

▼ 旧モデルの挙動

  • 「リスクがあると言われている」「パフォーマンスは上がる」という一般的なWeb記事を要約して終了。
  • 情報の出典がシューズメーカーのPR記事だったり、個人のブログだったりと信頼性にバラつきがある。

▼ GPT-5.2 Deep Researchの挙動

  • ここが違う!:PubMed(医学論文データベース)やスポーツ科学のジャーナルサイトを優先的にクロール。「2025年に発表された◯◯大学の論文では有意差なしとされたが、別の長期追跡調査では疲労骨折のリスク増が示唆されている」と、情報の鮮度と信頼度を重み付けして回答。
  • 思考プロセス:「メーカー主導の研究と、独立機関の研究で結果に乖離が見られるため、バイアスに注意が必要」というメタ認知(思考の思考)がログに残っていました。

検証3:未来予測と戦略立案(Thinking Modeの真骨頂)

プロンプトはこちら

「今後3年で、Webマーケティング業界において『SEO』という概念はどう変わるか?SGE(Search Generative Experience)やGPT Searchの台頭を踏まえて、中小企業の経営者が今打つべき手を提案して」

▼ 旧モデルの挙動

  • 「AI検索が増える」「コンテンツの質が大事」という、誰でも言える当たり障りのない予測になりがち。

▼ GPT-5.2 Deep Researchの挙動

  • ここが違う!:検索トレンドの変遷データと、主要プラットフォーマー(Google、OpenAI、Perplexity)の最新の動向を突き合わせ、「『検索』から『回答の生成』へ移行するため、従来のキーワード選定は無意味化する」と断言。
  • 具体的提案:「自社データをLLMに学習させるための『データ構造化』こそが次世代のSEOになる」という、技術的な裏付けに基づいた鋭い提言を行いました。

検証まとめ:これは検索ツールではなくコンサルタント!

今回のアップデートで感じた最大の違いは、情報のつまみ食いではなく文脈の理解をしている点です。GPT-5.2は、検索結果の1ページ目を見て満足せず、「この情報は古くないか?」「別のソースと矛盾していないか?」を自問自答しながら、納得いくまで何十ページも掘り下げていきます。これはもう、検索ツールとかではないですね。しっかり下積みを重ねたコンサルタントみたいです(笑)ここぞという時に使うDeep Researchは、ホントに凄いので、ぜひ使ってみてください。

ABOUT US
アバター画像
アイ・セプトの社長
株式会社プロトクリエイティブ(現 株式会社プロトコーポレーション)で、 各種メディアをアートディレクターとしてプロデュース。のちに、お客様の一番近くで仕事をしたいと考え、転職して営業職にジョブチェンジ。
株式会社ウェブ・ワークス(現 トランスコスモス株式会社)では、新事業の草分けとしてプロジェクトマネージャーとなり、のちに東海圏と関西圏のエリアマネージャー、福岡・札幌圏のアドバイザーを担う。そのほか、人事制度の策定や事業再生にも従事。

2009年7月7日『株式会社アイ・セプト』を設立、代表取締役社長に就任。2019年には北海道上川郡下川町にオフィス、2024年には秋田県秋田市に秋田オフィスを開設し、地域課題の解決に向けて精力的に活動中。
GUGA認定 生成AIパスポート 有資格者。
趣味はマラソン、釣り、ライブ観戦など。